建売住宅にかかるメンテナス費用はどれくらい?安く抑えるポイントも解説
住宅の引き渡しが終了すると、住宅ローンを支払うだけで問題ないと思っている人は注意しましょう。賃貸マンションなどとは異なり、建売住宅では自分でメンテナンスしなければいけません。そのための費用も自分で捻出することになります。住宅の劣化を進行させないように、計画的にメンテナンスを行いましょう。
建売住宅にかかるメンテナス費用はいくら?
目で確認できないところもメンテナンスしなければいけないので、予想以上に費用が発生すると思う人もいるでしょう。毎月の住宅ローンの返済に加えて、メンテナンス費用も発生するので、資金計画をきちんと立てましょう。
外壁と屋根のメンテナンス費用
経年劣化すると、防水性が弱まってしまいます。雨漏りや水漏れが発生すると、住宅の劣化が進行してしまうので、タイミングを失わないようにしましょう。1軒あたり100~150万円かかります。
防蟻処理のメンテナンス費用
目で確認するのが難しい場所に、シロアリが発生するのを、薬剤を散布することで防ぎます。1軒あたり10万円が料金の相場です。
シーリング打ち替えにかかるメンテナンス費用
気密性と防水性を高めるために必要な作業です。およそ10年が耐用年数といわれているので、忘れずに見直しましょう。費用は1軒あたり5~20万円かかります。
クロスの張替えにかかるメンテナンス費用
年数が経過すると、汚れ、シミ、浮きなどが目立ってくるので、気になってしまうでしょう。また、湿度の高い場所ではカビが発生していることも考えられます。衛生的に良くないので、張替えを検討しましょう。一般的に、20m²あたり6~8万円が費用の相場になっています。
給湯器やエアコンなどのメンテナンス費用
住宅設備は半永久的に使用できるものではないので、使いにくさを感じたときや、新しい設備を導入したいと考えたタイミングで購入しましょう。
そのまま使用していても効率が悪くなってしまうので、コストがかかってしまいますが、購入するほうが長期的にみると良いでしょう。給湯器は10~15万円、ユニットバスは45~150万円、システムキッチンは100~500万円が目安となっています。
経過年数ごとのメンテナンス費用の目安
いつ頃にどの程度の費用が必要なのか見ていきましょう。年間でおよそ30万円は積み立てておく必要があります。
新築から5~10年が経過した頃
防蟻処理、外壁と屋根のメンテナンス、バルコニーの防水処理などを行います。110~160万円程度の出費が最低でも発生します。
新築から15~20年が経過した頃
防蟻処理、外壁と屋根のメンテナンス、クロスの張り替えなどを行います。110~160万円程度の出費が最低でも発生します。
新築から20~30年が経過した頃
家族構成やライフスタイルが変化するタイミングなので、リフォームを検討するようになるでしょう。老後の生活を見据えて、バリアフリー化も考えましょう。
建売住宅は5年周期でまとまったお金が必要になる
15年でおよそ350万円、1年でおよそ20万円のメンテナンス費用が発生するといわれています。年間でおよそ30万円を積み立てましょう。
建売住宅のメンテナンス費用を抑えるためのポイント
日頃のメンテナンスを適切に行っておくことが大切です。不具合や故障をすぐに発見できるので、住宅の劣化スピードを遅らせられます。
耐震等級や断熱性能が優れているものを選択する
品質や性能が優れているほうが、住宅は長持ちします。メンテナンスに一生懸命に取り組んでも、品質や性能が優れていなければいけません。維持費を節約したい人にもおすすめです。
保証内容が充実しているハウスメーカーの商品を選択する
最低でも10年の保証が付いているので安心してください。しかし、20~30年の長期保証が付いているハウスメーカーのほうが、品質や性能に自信を持っている証拠なので、さらに安心して任せられるでしょう。すぐに対応してくれるかどうかも確認しましょう。
メンテナンスフリーの外壁を選択する
最近では、メンテナンスフリーの外壁や、メンテナンスが簡単な外壁が販売されています。購入費用は、ほかの外壁材よりも高額ですが、長期的に見るとコストパフォーマンスに優れているのでおすすめです。
必要な補修はすぐに行う
雨漏りや外壁のひび割れなどの症状を、そのまま放置するのは良くありません。放置していても状況が良くならないばかりか、住宅の劣化が進行してしまいます。必要な補修をすぐに行って、劣化の進行を食い止めましょう。
日頃のメンテナンスを怠らない
排水管、換気扇、浴室などの設備を、日頃のメンテナンスで綺麗に保っておきましょう。そうすることで、メンテナンス費用を削減できます。また、ある程度の年数が経過して住宅を売却するときに、資産価値が低下しにくくなります。
まとめ
住宅の劣化が進行すると、最悪の場合は住宅を建て直さなければいけなくなります。すると、住宅を売却したいと考えていても、資産価値が低下しているので計画通りに進行しないでしょう。
また、建て直すときの費用が高額になってしまうので、不具合や故障を見つけたときは、業者に相談しましょう。できる限り優良な業者を見つけておくと、スムーズに依頼できるでしょう。